01 DCC(3DCGソフト)
3DGSはゲームエンジンだけでなく、普段のVFXパイプラインで使う3DCGソフト側でもそのまま扱えるようになっています。ソフトごとの対応方式と入手先をまとめます。
| ソフト | おすすめ度 | 特徴 | 入手先 | ライセンス |
|---|---|---|---|---|
| Maya + Arnold (Autodesk) | ◎ リライト本命 | Arnold 7.5.2(2026年6月)でネイティブ対応します。Pointsノードの points.mode を gaussian にし、file_name で .ply を指定して読み込みます。新設の gaussian_splat_shader のうち emission は撮影時のSH色をそのまま出し、diffuse のウェイトを上げるとシーンライトでリライトできるため、CG要素と馴染ませたいカットで効きます。OpenUSD 26.03の ParticleField3DGaussianSplat スキーマにも暫定対応します。統合プラグイン(MtoA/MAXtoA/HtoA/C4DtoA/KtoA)が揃って対応するため、Arnoldさえあればどの DCC でも同じ手順で扱えます。GPUレンダリングはWindows・LinuxのNVIDIA GPUのみです | arnoldrenderer.com → | 商用(月55ドル/年430ドル・サブスクのみ) |
| OctaneRender (OTOY) | ◎ パストレ描画の本命 | スタンドアロン版に加え、C4D・Maya・Blender・3ds Max・Houdiniなど21種のDCC統合プラグインを持つGPUレンダラーです。2026でガウシアンスプラットをネイティブプリミティブとして追加し、ラスタライズではなくフルパストレースで描画するため、CG側の反射・GI・被写界深度に3DGSがそのまま乗ります。2026.2で本番運用水準の安定性になり、2026.4はSPZ v4(SH4次)の読み込みまで対応します。どのDCCからでも同じスプラット機能が使えるのが強みです | home.otoy.com → | 商用(サブスクリプション) |
| Houdini 22 | ◎ 上級者向け本命 | ネイティブ対応です。点群と同様にノードベースで変形・アニメーションでき、Karmaで直接レンダリングできます。HtoA 6.5.2以降はArnold側でもレンダリングできます。ただしライセンス費用と習得コストが高く、「まず表示したいだけ」には過剰です。実例: Houdini 22 × ComfyUIハイブリッドワークフロー | sidefx.com → | 商用(Indie/Apprentice等の無料版あり) |
| Blender | ◎ コスパ最強 | KIRI Engine製アドオン「3DGS Render」で対応します。5.0(2026年6月)からCyclesとEeveeの両方でレンダリングでき、編集・最適化に加えてスプラットのアニメーションにも対応します。リギングとライトベイクは実験的機能として入り始めています。無料で導入できますが、サードパーティアドオン依存のため、大規模データでは動作が重くなりやすいです | GitHub → | オープンソース・無料 |
| 3ds Max 2027.2 | ◎ 編集の本命 | 2027.2(2026年7月)で本体がネイティブ対応します。PLY/SPZ/LCCを直接読み込め、新設のPointオブジェクトと Turn to Point / Point Select / Point Instance モディファイアでスプラットを選択・操作できます。ベンドやツイストなど通常のモディファイアがそのまま効くため、スプラットを固定アセットではなく編集可能なシーン要素として扱えるのが現時点で唯一の強みです。レンダリングはMAXtoA 5.9.3経由のArnold 7.5.2で、V-Ray 7(Chaos)のネイティブ対応(7.3以降はリライトも可)も引き続き使えます | autodesk.com → | 商用(月255ドル/年2,010ドル・Indie年330ドル) |
| Cinema 4D | ○ モーグラ向き | Octane(OTOY)がプラグイン経由で対応します。Luma・Polycam・NeRDF Studio製のPLYを読み込め、モーショングラフィックスと相性が良いです。Octaneのスプラット対応は2026.2で本番運用水準になりました(詳細は上のOctaneRender行)。ArnoldでもC4DtoA 4.9.2以降で扱えます。実例: 3DGSから「空撮カット」を生成する方法(C4D→Octaneのフロー) | home.otoy.com → | 商用(サブスクリプション) |
| Nuke 17.0 (Foundry) | ◎ 合成の本命 | 17.0(2026年2月)で本体がネイティブ対応します。刷新されたUSDベースの3Dシステム上で、スプラットの読み込み・表示・操作・レンダリング・書き出しまでNukeの中だけで完結するため、実写プレートとの合成に3DGSを直接持ち込めます。スキャン背景を使うVFXコンポジットでは現状これが最短ルートです | foundry.com → | 商用(サブスクリプション) |
| After Effects | ○ モーグラ・合成向き | サードパーティの「Gaussian Splatting」プラグイン(aescripts)で対応します。.plyをGPUでリアルタイム表示でき、球・ボックスでのクロップ、カラーランプ、ノイズ変形、深度パスの書き出しに対応し、1コンポに最大10モデルを配置できます。本体機能ではなく有償プラグイン依存です | aescripts.com → | 商用(有償プラグイン) |
02 ビューアー・エディタ
納品前の確認や、クロップ・色調整までブラウザだけで完結させたいときに使えるツールです。ブラウザで完結するものから、開発者向けのレンダリングライブラリ、モバイルアプリまで幅広く並べます。
| ソフト | おすすめ度 | 特徴 | 入手先 | ライセンス |
|---|---|---|---|---|
| ロケハン3D Viewer (自社製) | — 自社製のため評価なし | Sparkをベースに自社開発した、巨大な3DGSデータをオフライン・ブラウザだけで扱えるビューアーです。ダウンロードや会員登録なしでサンプルシーンを今すぐ試せます | サンプルを試す → | 自社製(デモ無料) |
| SuperSplat (PlayCanvas) | ◎ 本命 | ブラウザ完結の3DGSエディタです。クロップ・カラー編集ができ、書き出し専用の軽量ビューアーは別リポジトリで配布されています | Editor → Viewer → | MIT・無料 |
| LichtFeld Studio (MrNeRF) | ◎ 学習から一気通貫 | 撮影データ(COLMAP)からの学習、ブラシ・投げ縄・ポリゴン選択での編集、PLY/SPZ/SOGと単体HTMLビューアーへの書き出しまでを1本でこなすオープンソースのネイティブアプリです。学習は公式実装より高速で、v0.5.3(2026年7月)からVulkanレンダリングとLODワークフローにも対応します。Pythonプラグインでの拡張もできます。CUDA必須のため、NVIDIA GPU(RTX 20シリーズ/GTX 16シリーズ以降)がない環境では使えません | GitHub → lichtfeld.io → | GPLv3・無料 |
| Brush (ArthurBrussee) | ○ NVIDIA GPU不要 | RustとWebGPUで書かれたオープンソースの学習・表示アプリです。CUDAに依存しないため、NVIDIAに加えてAMD・Intel・Apple SiliconのGPUでも動き、Windows/macOS/Linux/Androidネイティブからブラウザ内での学習までこなせます。研究派生の拡張機能はまだ少なく、開発元も実験段階と位置づけています | GitHub → | Apache 2.0・無料 |
| splat (antimatter15) | △ 参考実装 | 最も初期から公開されている最小構成のWebGLビューアーです。.plyをドラッグ&ドロップするだけで表示できます | GitHub → | MIT・無料 |
| GaussianSplats3D (mkkellogg) | ○ 開発者向け | Three.jsベースのレンダリングライブラリです。既存のThree.jsシーンに組み込んで自前のビューアーを作れます | GitHub → | オープンソース・無料 |
| Spark (sparkjsdev) | ◎ 本命 | Three.js向けの高機能レンダラーです。PLY/SPZ/SPLAT/KSPLAT/SOGなど主要フォーマットに対応し、モバイルでも高速に動作します。ロケハン3Dの自社ビューアーもこのライブラリをベースに構築しています | sparkjs.dev → | MIT・無料 |
| Luma AI (Interactive Scenes) | ○ 共有向け | 撮影したシーンをクラウドで処理し、Web上でそのまま共有・埋め込みできます。開発者向けにThree.js/WebGL用のnpmパッケージも公開されています | lumalabs.ai → | 無料(共有・埋め込み) |
| Postshot (Jawset) | ○ 商用は要検討 | 撮影データの学習からリアルタイムのリライト・ビューまでを1本でこなすデスクトップアプリです。Windows専用 | jawset.com → | 無料版あり(商用は有料プラン) |
| Polycam | ○ 手軽 | ブラウザ・モバイルアプリの両方で撮影から閲覧・編集(クロップ・計測)まで完結します | poly.cam → | 無料プランあり |
| Scaniverse (Niantic) | ○ モバイル完結 | モバイルアプリでオンデバイス撮影・閲覧が完結します。Quest 3のブラウザ上でWebXR表示にも対応しています | nianticspatial.com → | 無料 |
ロケハン3Dの自社ビューアーもサンプルシーンで試せます
上記のSparkをベースに、巨大な3DGSデータをオフライン・ブラウザだけで扱えるよう独自開発したビューアーです。ダウンロードや会員登録なしで、サンプルシーンをその場で操作できます。
サンプルシーンをブラウザで試す →03 変換ツール
フォーマット間の変換やLOD生成をコマンドラインで自動化したいときに使えるツールです。
| ソフト | おすすめ度 | 特徴 | 入手先 | ライセンス |
|---|---|---|---|---|
| splat-transform (PlayCanvas) | ◎ 事実上の標準 | CLIとライブラリの両方を提供します。PLY/SPZ/SOG/KSPLAT/LCC/LCC2などを相互変換でき、LOD生成・シーンのマージ・ボクセル化まで1本でこなせます。ブラウザ完結版の「SuperSplat Convert」(WASM、インストール不要)も公開されています | npm install -g @playcanvas/splat-transformGitHub → | MIT・無料 |
| gsbox (gotoeasy) | ○ 単発変換に手軽 | PLY⇄SPLAT/SPX/SPZ/SOG/GLB(KHR_gaussian_splatting拡張)を相互変換できるクロスプラットフォームのCLIです。ブロック圧縮で大規模モデルを段階読み込みできる独自のSPX形式も持ちます | GitHub → | GPL-3.0・無料 |
| 3dgsconverter (francescofugazzi) | ○ 掃除も同時にできる | PLY/KSplat/SOG/SPZ/Splat/圧縮PLYなどを相互変換できるPython製CLIです。統計的外れ値除去や密度フィルタといったGPUアクセラレーション付きのクリーニングを、変換と同時にかけられます | GitHub → | オープンソース・無料 |
04 ゲームエンジンプラグイン(UE5 / Unity)
UE5・Unityに3DGSを直接持ち込んで、仮想カメラでの素材出力やリアルタイム表示を行うためのプラグインです。
Unreal Engine 5
| プラグイン | おすすめ度 | 特徴 | 入手先 | ライセンス |
|---|---|---|---|---|
| XGRIDS LCC Plugin for UE | ◎ 本命(ライセンス要確認) | LCC/LCC2をネイティブに読み込め、リライトにも対応します。実例: UE5 × XGRIDs SDKで3DGSから素材を出力する | developer.xgrids.com → | XGRIDS独自ライセンス |
| Volinga Plugin | ◎ バーチャルプロダクション向け | PLYと独自のNVOL形式を読み込め、無印版でもスプラットがシーンライトと相互作用する加算ライティングに対応します。Pro版はプロキシメッシュ経由の本格的なリライト・マルチGPUレンダリング・ACES/HDRカラーに対応し、2026年8月には4DGS(動くスプラット)のリライトも入りました。インカメラVFX・バーチャルプロダクション用途の商用プラグインです | volinga.ai → | 商用(プラン制・Proは上位プラン) |
| Luma AI UE Plugin | ○ お試しに最適 | .plyや.lumaをドラッグ&ドロップするだけでBlueprint化できます | Fab → | 無料 |
| XScene-UEPlugin (XVERSE) | ○ 無料でリアルタイム | Niagara経由でリアルタイムレンダリングでき、編集・管理機能も備えます | GitHub → | Apache 2.0・無料 |
| MLSLabs GS Renderer | ○ 高性能・ニッチ | Niagaraを使わない独自パイプラインで、数百万ガウシアンでも高フレームレートを維持できます。動的な4DGS(ボリュメトリック映像)にも対応します | GitHub → | オープンソース・無料 |
| NanoGS | ◎ 注目株 | Naniteのようなスクリーンスペース誤差ベースのLODクラスタリングで、大規模シーンを効率よく描画できます | GitHub → | MIT・無料(UE5.6以降) |
Unity
| プラグイン | おすすめ度 | 特徴 | 入手先 | ライセンス |
|---|---|---|---|---|
| XGRIDS LCC Unity SDK | ○ ライセンス要確認 | レンダリング・レイキャスト・クリッピングなどを一式提供します | GitHub → | XGRIDS独自ライセンス |
| UnityGaussianSplatting (aras-p) | ◎ 定番 | PLY・SPZ形式に対応した定番のOSS実装です。v2.xでUnity 6 LTSに対応し、D3D12/Metal/VulkanでPC/Mac/モバイルまで動作します。Quest・Vive・Varjoでの動作も確認されています | GitHub → | MIT系OSS・無料 |
05 産業向けプラットフォーム(ロボティクス / 地理空間)
3DGSの用途は映像制作だけではありません。実空間のスキャンを「ロボットAIの学習環境」や「都市スケールの地理空間データ」として使う産業側のプラットフォームも、2026年に入って整備が一気に進みました。撮影素材の二次活用先として押さえておくと、スキャンデータの価値が変わります。
| プラットフォーム | おすすめ度 | 特徴 | 入手先 | ライセンス |
|---|---|---|---|---|
| NVIDIA Omniverse / Isaac Sim(NuRec) | ◎ ロボティクス本命 | 実世界のセンサーデータから3DGS環境を再構築するNuRecライブラリ群がIsaac Simに統合されており、OpenUSDのParticleFieldジオメトリ(3DGS/3DGUT)をOmniverse RTXがネイティブにレンダリングします。スキャンした実空間の中でロボットを走らせ、RGB・深度などの合成学習データ(SDG)を量産できます。自動運転向けにはCARLAとの連携もあります。実例: NVIDIA Isaac Simに3DGSを持ち込む | developer.nvidia.com → | 無料(個人・評価)/商用はNVIDIAライセンス |
| Cesium(3D Tiles) | ◎ 都市スケール本命 | 2026年4月に3DGSが3D Tilesへ正式に入り、CesiumJS・Cesium for Unreal・Cesium ionで階層LODストリーミングできるようになりました。都市スケールからセンチメートル級ディテールまでを地理座標付きで配信でき、ペイロードはglTFのKHR_gaussian_splatting拡張(2026年2月RC)+SPZ圧縮です。デジタルツイン・GIS用途で3DGSを扱うなら現状の本流です | cesium.com → | CesiumJSはApache 2.0・ionは商用プラン |
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